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【大人に成長し卒業した中の島小学校6年生】


中の島一区第3町内会  向  俊孝

平成24年度第46回中の島小学校卒業証書授与式にお招きを頂きました。
式典のシナリオは、卒業される6年生を中心として教師と共同で作られたとのこと。
誠に素晴らしい卒業式の一言に尽きました。
先ず、驚いたこと、それは式次第の“国歌斉唱”でした。
ここ数年、同校の卒業証書授与式に参列させて頂いていますが、平成22年度は伴奏が“レコード”、唱和は児童を除く父母、ご来賓等、平成23年度は伴奏が児童の金管バンドに変わった事を記憶していましたが、本年度は、伴奏が児童の金管バンド、唱和は卒業する6年生を初め在校生、式典参列者全員という内容でした。 児童が“君が代”を歌う、それも自分たちの企画で自主的に・・・。
私のような年配ものが体験した小学校卒業式を思い出しても児童が歌った“国歌斉唱”があったろうか? 自分の記憶の中には全く無く、近年、市内でも珍しい卒業式であったと思いました。一人の大人として大変に感激したところです。
また、今回卒業の6年生は、6年間お世話になった交通指導員、スクールガード、町内会、ラポール中の島等、地域の皆さまへ“お礼のお手紙を送る”という企画を立て、3月1日の全校朝会でその贈呈式が行われました。
私は小学校が立地する中の島一区第3町内会を代表として“感謝のお手紙”を受取りましたが、目頭が熱くなる思いで、感謝の意をこめて返礼の挨拶を致しました。
“このお手紙は「向  俊孝 様」と個人宛てになっていますが、皆さんが町内会役員全員に宛てた手紙として有難く頂戴致します。また、このような企画を立てられた皆さんは将来きっと立派な大人に成長し地域を担うリーダーとなられること、そして 皆さんがお住まいの地域でリーダーシップを発揮されることを期待しています。”と・・・・・。
その“感謝のお手紙”の内容の一部を原文のままご紹介致します。
その1.「向さん、ありがとう。町をきれいにしてくれてありがとうございます。花 がたくさん咲いていたり、冬にはアイスキャンドルがかざってあったりと、向さんのおかげでどんどん町がきれいになっています。私たちも活動に参加させてもらうなど、きちょうなたいけんをさせてもらいとてもうれしく思っています。本当にありがとうございます。」

その2.「向さん、先日の1月22日(火)と1月25日(金)の中の島アイスキャンドル大作戦2013は、色々やり方を教えてくれたおかげで、普段あんまり交流しない学年同士の交流が出来たから、下学年との絆が深まりました。ありがとうございます。僕達6年生は卒業するけど、これからも、新しい6年生や1年生の交流が少ない学年の絆を深める為にこのような活動をお願いします。」

このように、6年生の企画力・チームワーク、そして、町内会活動に参加して高学年と低学年が絆を深めながら、また、低学年から高学年へと学年が上がるにつれ、大人として成長する姿には目を見張るものがあると感じたのは私だけでしょうか。
中の島小学校は私の町内会にある自慢できる小学校と思うところです。
6年生のみなさん、ご卒業本当におめでとうございました。

【エッセイ】

 一区第3町内会 佐藤 勝信

   アイスキャンドル大作戦と映画監督・木下恵介

 例年にも増して降雪量の多い冬ではありましたが、ようやく春めいてきたのが実感できるようになりました。
今冬の『アイスキャンドル大作戦“幸(ゆき)灯(あか)りの輪を広げよう”』(1/28~1/30)も中の島小学校の児童やPTAのお父さんの協力もあり無時終わりました。このイベントの会期中に印象深いふたつのシーンを目にしました。
ひとつ目は、ちょうどこの日の終了時間に差し掛かっていたのでキャンドルの炎を消し始めていた時のことです。「ああ消える、こっちももう消えちゃうの」言いながらアイスキャンドルに額をつけんばかりに見入っている男の子と保育所に迎えに来た母との家路につく前の癒しの姿でした。
もうひとつは、杖をつきながら歩っていた老女、つるつるの路面の小さな段差に立ち往生している姿を見て、すっと手を差し伸べる人がおりました。老女は何度も何度も振返りながら頭を下げマンションの人となりました。

1月17日の夕食後、NHK「クローズアップ現在」<涙と怒りの“共感力”~今、世界が注目の映画監督・木下恵介~>を見ました。半世紀前「二十四の瞳」などで日本中を泣かせた木下恵介監督66才の時のインタビューの中で
「社会生活の中でね、お互い同士が温かく生き合うもんだっていうものが、子供の時代には自然にあって、そういう温かいものがなぜ壊れるんだろうっていうようなそういうドラマを作りたい、作ってきたような気がしますね」と。
木下映画には、愚痴を聴いてもらえる人がいる。愚痴を聴いてもらえることで「共感」してくれていることを確認できる、そんなシーンがあります。愚痴が共感することの象徴である木下作品、今の時代になぜ多くの人の心をつかんでいるのでしょうか。
1月23日の道新、『白石区の姉妹孤立死1年、障害者見守り見えぬ壁「知られたくない抵抗感」との見出し。市が中心となって「孤立死」防止の見守り事業を進めているが、「障害を周囲に知られたくない」などの理由で参加は広がっていない』との報道。
上から目線の見守ることではなく、寄り添うこと。この気持がわかってくれる人がいることで救われる。寄り添うことの「共感力」なくしては解決しないようです。

無邪気な子どもの姿や、住み慣れたところにずっと住み続けたいお年寄りの姿を見ていると「1日でも長く1人暮らしができる地域社会」を可能ならしめる「共感力」の醸成ためのきっかけに『アイスキャンドル大作戦』がなることを確信し、そういう地域社会の到来を念じてやみません。

【エッセイ】

一区第3町内会 佐 藤 勝 信

   小さな祈り

 『暴風雪JR310本運休 石狩・留萌管内4300戸停電』
4日付け朝刊の見出しをよそに、札幌はシバレこそ厳しかったものの穏やかな元旦を迎え、私も和やかに3箇日を過ごしました。
 年越しは、健さんと年越しSP!名優高倉健を大特集、北海道が舞台の「幸福の黄色いハンカチ」「駅STAITION」を女房と見ながら、居眠りしつつ除夜の鐘を耳にし、年越しソバを食べた後、朝まで生テレビ!SP田原総一郎の元旦激論日本復興のシナリオ!!アベノミクスって何!?の画面にかじり付き、政権は変われども経済再生への道は険しいと思いながら朝をむかえました。
 雑煮を食べた後、中の島神社の元朝参りのおみくじ売りと甘酒を振舞う手伝いに、-8℃のピリッとする外気を頬に受けながら出かけました。
 社殿の中から次から次と訪れる参拝者を見ていると、ふと気づくことがありました。それはじっと手を合わせ佇む若い男女の姿が多く見られたことです。その姿にパリ・オルセー美術館で鑑賞したミレーの『アンジェラスの鐘』に言い知れぬ感動を覚えたことを思い起こしました。神に祈る姿は洋の東西を問わず神々しく写るのはなぜでしょうか。きっとささやかな幸せを願う小さな祈りだからこそかも知れません。
 「市有地を無償で利用させるのは憲法違反」政教分離訴訟の最高裁違憲判断の余波を受け、存続の岐路に立った中の島神社、関係者の並々ならぬ努力により解決したことへ敬意を表すると共に地域住民の一人として大変うれしく思います。神にお願いしなくても良い時代がくることを望むのは理想ではありますが、現実的ではありません。
弛まない経済成長を可能にするにはフレキシブルでドラスティックな変革が求められ、新興もあれば退場を余儀なくされるものも生じます。変革のバスに乗り遅れまいともがき苦しむ者も多くでます。
縄文時代は一万年以上にわたって続きました。その時代につちかわれた自然との共生・循環・平等主義といった文明原理の社会は変化の少ない時代であったと思われます。自然と共に生きることは人為的に変化させる必要がなかったのかもしれません。
物質的に豊かではあるが絶えず変化する時代の明日への不安を抱えながら生きる社会と、物質的には豊かではないが今日の生活がいつまでも続くと実感できる社会、今に生きる私たちはどちらを選択したほうが心の豊かさや幸福感を多く感じることができるのでしょうか。
若者たちよ、君達の未来を神にのみ託してよいのか。自ら道を切り開け、そのためには選挙をサボるな。